NPO法人 IBDネットワーク

このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

潰瘍性大腸炎と難病法について

潰瘍性大腸炎(Ulcerative colitis=UC)とは

潰瘍性大腸炎は、20歳代を中心とした若年者に好発し、大腸に慢性的な炎症が生じ潰瘍ができ、血便、粘液便、下痢や腹痛などが良くなったり(緩解)、悪くなったり(再燃)を慢性的に繰り返す原因不明の病気です。病気がおこる場所(病変部位)は直腸を中心として始まり、大腸全体にまで広がることがあります。

IBD(Inflammatory Bowel Disease=炎症性腸疾患)とは

IBD(Inflammatory Bowel Disease=炎症性腸疾患)とは通常、潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis)クローン病(Crohn’s Disease)
のことをさしています。それぞれ大腸、 または大腸及び小腸に認められる難治性の慢性の腸炎です。
潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)はともに、難病法における指定難病に認定されています。

難病法・指定難病とは

難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)は2015年1月に施行されましたが、現在は3年間の経過措置期間中(2017年12月末まで)であり、2014年12月末時点で「特定疾患受給者証」を持っている方は軽症者であっても医療費助成の対象になっています。しかし2018年1月以降軽症者は原則医療費助成の対象から外れることになります。但し、軽症者であっても特例規定があるなど、制度は複雑で、今から準備をしておくことが重要です。以下、制度の概要と留意点をまとめましたので参考にしてください。

1.難病法において医療費助成の対象となるには2つの条件がある
(1) その疾患が難病法で指定難病に認定されること。
潰瘍性大腸炎(UC)は指定難病に認定されている。(指定難病は平成27年7月1日現在306疾患)
指定難病に認定されるためにはいくつかの条件があるがその一つに希少性という基準があり、それは人口の0.1%となっている。現状は運用で0.15%になっているがUCの患者数は現在18万人とも言われており人口の0.15%に近づいている。従って近い将来UCが指定難病から外される可能性もある。
(2) 下記(表1)の診断基準に照らして中等症以上であること。つまり軽症者は医療費助成の対象にならない。(但し、軽症者に対する特例規定あり。後述)

2.難病法における医療費助成の概要
(1)助成対象者は自己負担2割となる。但し、70歳以上の人はすでに2割であり、75歳以上は1割負担なので、70歳以上の人には影響がない。
(2)次に、高額医療費の限度額が一般の人より低く設定されている。この部分が実質的に助成となっている。月額限度額は収入により異なり詳細は以下の(表2)を参照。
・難病患者の高額医療費限度額(表2)
・一般の高額医療費限度額(表3)
(3) 経過措置として施行から3年間(2017年12月末まで)は軽症者でも助成の対象となっている。(2014年12月時点で「特定疾患医療受給者証」をもっていた方が対象)
(4)2018年1月からは経過措置が終了し、軽症者は原則助成の対象にならないが、特例措置として、月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある患者については支給認定がなされる。
(5)表2の限度額表における「高額且つ長期」とは「月ごとの医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある者」である。

3.制度運用上の留意点
(1)「重症度分類」で定めている症状や検査数値等は、直近6ヵ月間で最も悪い状態の時のものを医師が判断することとされているので、自分の状態をきちんと把握してもらうため、診察場面や検査結果では見えてこない普段の生活医師に伝えること、そのためにメモなど簡単な記録を残しておくことが重要である。
(2)自己負担管理票は都道府県により若干フォームが異なる。また病院によっても記載方法が異なることがある。2017年12月の時点で軽症の診断が出そうな方は、「軽症高額該当」、もしくは「高額かつ長期」の条件を満たすため、過去1年間の医療費総額を記録しておくことが必要となる(今後、次の更新までの1年間、難病に係る医療費の総額をチェックしておく)。つまり自己負担限度額を超えたため自己負担額がゼロとなっても、医療費総額はその都度記載されるよう留意し、もし記載されない場合はその旨を病院や薬局に言って必ず記載してもらうことが必要。「高額且つ長期」に該当しそうな方も同様。複数科を受診されている方はそれぞれに記載をしてもらう。
(3)県によって、自己負担限度額管理票や領収書でいいところと、特定医療費証明書の発行を求める(佐賀県)ところがあるので、確認が必要かもしれない。また、病院によっては領収証が難病にかかる医療費とそうでない医療費を分けていないところもあるようで、その場合領収書だけでは総医療費の判断ができないので注意が必要。

表1へのリンク
表2へのリンク
表3へのリンク

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