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このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

やっと決まった仕事の初日に体が動かなくなって早退して帰ってしまい、布団の中で涙が止まらなかった。HR1D4-3

HR-1 プロフィール

診断時:27歳 インタビュー時:44歳(2012年11月)北陸地方在住。発病後8年間の内科治療の後2003年に大腸全摘手術を受けた。その2回目の手術の後腹膜炎を起こし緊急手術となり、同時に人工肛門を閉鎖した。しかしその後も体調不良が続き最終的に恒久的な人工肛門にした。さらに2011年1月には肛門に膿がたまり肛門摘出の手術も行った。今は落ち着いている。妻と二人暮らし。

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 一日目、職場に行ったところ、まだ4月だったんで、まだ寒いんですね、工場みたいなところだったんで。体がやっぱり思うように動かなくて、お腹も痛くなるし、で、これはもうみんなに迷惑が掛かると思って、職場の人にちょっとすいませんと、用事が急に入ったので、今日はこれで早引けしてもいいですかと。で、たぶんかなり悲愴な顔をしてたんだろうなと思うんですけども、その職場の人は、ああ、じゃ、大変そうだからいいよと言ってくれまして、そのまま家に帰って、布団の中に入って体を休めながら、なぜか知らないけども、涙がポロポロ、ポロポロと。せっかく決まったいいチャンスなのに体が付いていかないと。
 で、気持ちとは裏腹にそういう体の不都合があって、どうしてこんなことになったんだろうと、一時間ぐらいですかね、泣きっぱなしで。で、夕方になって妻は帰ってきて、ただごとじゃないと、で、どうしたんだって言われて、また泣きながら、いや、実はこうこうこうで、たぶん無理だと、どうしようと相談したところ、あの、あなたの思うとおりにしてくださいと、体が大事ですからと言われて、結局次の日に、あの、社長さんのところに行って、申し訳ないと、体、やっぱり体が付いていきませんと、まあ、当然怒られました。大丈夫だって言ったじゃないかと言われたんで、もうその時も泣きながら、申し訳なかった、もうほんとにそれしか言えませんでした。

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この方の語り一覧

最初は下痢と同時にお尻に痔ろうができてその手術のために病院に行ったら潰瘍性大腸炎だと診断されたHR1A1-1

ペンタサの副作用で口内炎ができて、熱も出て風邪のような症状になった  HR1B1-1

プレドニンは最初すごくよく聞いたが調べてみると怖いくすりだということがわかり自分でもボロボロになって行くのがわかったので手術を受け入れた HR1B1-2

もう大腸が悲鳴を上げている、と言われて手術したら治るんですかと聞いたら治りますといわれてので手術をした。 HR1C1-1

もう大腸はボロボロですと言われて、身体が楽になるなら多少のリスクはしょうがないと、その手術にかけようと思い踏み切った HR1C3-1

2回目の手術の後腹膜炎を起こし緊急手術となったが、怖くて手術の直前まで同意書にサインしなかった。 HR1C3-4

入院中、人工肛門を付けるのか、付けないのかで悩んでいた時、ふと自殺を考えて窓を開けようとしたが20センチしか開かずに、我に帰った HR1C4-1

人工肛門の交換はごく自然にしてるつもりだけど、心の片隅には、「どうしてこんなものを付けて、生活しなくちゃいけないんだ」という気持ちはある。でもQOLは上がったので、差し引きゼロかな HR1C4-3

人工肛門を閉じて退院した後はトイレに籠りきる生活でプライドが崩れ去った時期だった。 HR1C4-2

人間って1人では生きていけないんだなと、妻や看護師さんや他の人たちに俺は生かされているんだなと思う HR1D2-1

職安に行くふりをして妻には内緒でボーと海を見に行ったりしたこともあったが、ひょんなことから今の仕事につくことができた HR1D4-1

入院するたびに上司に「首にしてくれ」と言うんですが、しっかり治して戻ってきてくださいと言われて、泣いてしまった。 HR1D4-2

やっと決まった仕事の初日に体が動かなくなって早退して帰ってしまい、布団の中で涙が止まらなかった。HR1D4-3

今人生を悩んでいる方も決して簡単な気持ちで自殺を考えたり、人生を投げ出したりしないでほしい HR1D6-1

肛門の周辺が膿んでしまい膿を出す手術をした。いずれ肛門を全部とらなければならないかもしれない。 HR1E2-1

膿がたまってしまって左足を切断するか肛門を削除するかの決断を迫られ、結局肛門を切除することになった。 HR1E2-2