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このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

食品として摂取する油の種類には炎症を起こしやすいものとそうでないものがある。(このクリップは6個でシリーズになっています。できれば1-6まで通してお聞きください。) 3/6 KT12D1-3

KT-12 プロフィール

診断時54歳、インタビュー時71歳(2016年4月)男性 関東地方在住 一度再燃したが薬物治療と食事療法により寛解(無症状、本人は「全治」と自己診断)が続いている。妻と娘夫婦とその子供二人の6人家族。
医療法人財団 健和会 臨床・社会薬学研究所所長 片平冽彦(インタビュー時の所属。保健学博士【東京大学大学院医学系研究科】

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 これはこの研究についていろいろご指導頂いた奥山治美先生という名古屋の薬学の先生がご本(注1)に書いておられるものでそれを私も真似をして実践しているということです。それでお寿司を含めて魚はほぼ毎日食べました。今でもそのような食生活を続けています。その結果先ほどお話したように食生活を改善して、病状が良くなってきてその経過をここにまとめたんですけれど、非常にびっくりしたんですが、それまでアレルギー性鼻炎の治療を減感作療法という治療法で受けていたんですが、もう良くなっちゃって、それを受ける必要がなくなっちゃたんです。これはびっくりしました。
 それからこの比がオメガ6とオメガ3の比で、検査の数値なんですけれど、1対1に近づいた。(図2)これは棒グラフで絶対値では非常にでこぼこがあるんですけれど、この折れ線グラフが大事で、ここが1.0ですね。比が1という、オメガ6とオメガ3の比が。ちょうどのその1を前後していますね。それでこれを主治医の先生に報告しましたら主治医の先生がびっくりして、え、こんな日本人いるの?と言われたぐらいで、厚労省の目標値が4なんですけれど、欧米人なんか軒並み10以上じゃないかと言われていて、もっと高い人もいっぱいいるということですね。だから、ヨーロッパなんかでは欧米ではもっとこういうことを研究すればいいんだけれど、食生活が全般的にリノール酸過剰になっているから、研究が適切にできないということじゃないかなということだと思います。
(注1)「薬でなおらない成人病」(黎明書房)
(編集者注)当サイトは特定の薬や治療法を推奨するものではありませんので、ここで片平氏が述べた食事療法についてもその有効性を保証したり、推奨したりするものではありません。
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この方の語り一覧

会社の人事異動で管理部門になり、人間関係で悩んだのが発病の引き金になったのかなと思う。 CH1A1-1

個人病院に行ってもなかなか診断がつかず、総合病院に行き、大腸の検査をしたところ、大腸の左側に炎症があり、そこでUCの診断がついた。CH1A1-2

4,5年の周期で主治医が変わっている状態なので、なかなか信頼関係というのは、難しいところはあるが、みなさんIBDの専門医なので相互理解はできている CH1A3-1

平成2~3年ごろ、2回目の入院。治療の主体は、ステロイドで、IVH(中心静脈栄養)だけで絶食というのが1ヶ月続きかなりつらかった。その時初めて難しい病気なんだと思った。 CH1B1-1

平成12年ころに大腿骨頭壊死という足の骨の病気になって、手術をした。原因はよくわからないがステロイドの大量摂取かもしれない。 CH1B1-3

ステロイドは累積で約15,000ミリグラムくらいまで行っているので今はもうやめている。 CH1B1-4

寛解になってくると医者も手術は勧めることができない。相対的適応では手術を決断するのはなかなか難しい。 CH1C2-1

当初食事に関しては、低脂肪低残渣が過度に徹底されていたが、スポーツは適度に行っていた。CH1D1-1

潰瘍性大腸炎患者でない両親に病状が悪い時には少しあたったりする。しかし妻は同病なのでそのあたりはあうんの関係。 CH1D2-1

仕事を継続するためにはやはり職場の理解というのが必要で、今の職場ではサポート体制も取ってもらってます。上司に対しても、体調というのは逐次報告して通院の配慮もしてもらえる。 CH1D4-1