NPO法人 IBDネットワーク

このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

語って頂いた方のプロフィール KT1

KT1 プロフィール

診断時49歳、インタビュー時59歳。関東地方在住。
劇症型だったため発病から1年後に全摘手術。術後1年は大変だったがその後は順調。仕事は事務職のサラリーマン。女房と子供が二人。

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 ヨーロッパに出張中に突然の大量下血で発症し、帰国後近くの総合病院に行ったらそのまま入院してすぐに潰瘍性大腸炎の診断が出た。プレドニンの大量投与でなんとか出血を止めてやっと7週間で退院した。発病を期に仕事も辞めてしばらくのんびりしていたが半年後に再就職した。
 ところがその2ヶ月後に再燃してしまった。その時はたまたま首にならなかったが、今後何度も再燃するようでは仕事を続けられないと思い、発病から1年後に大腸の全摘手術をした。手術は3回に分けて行い、その間は人工肛門をつけ最後の手術でその人口肛門を閉鎖した。
 手術そのものはうまくいったが術後3カ月くらいは頻回の排便でトイレに住んでいるような状況で、苦しくてもう一度人工肛門に戻してほしいと先生にお願いしたほどだが、結局時間が解決してくれたと思う。
 1年後にはゴルフもできるようになり自分で「術後は終わった」宣言をして色々な活動を再開した。特にそれまでは典型的な日本のサラリーマンで、仕事以外はゴルフ程度しか趣味がなかったけれど、病気をしたおかげで同じマンションの人たちとの交流ができたり、大学の医療政策の公開講座に通って勉強したり、またその中で新しい人間関係が広がったりして、活動の場がどんどん広がって行った。
 今、術後10年が経過したが薬も飲まず、便の回数も1日5-6回程度と安定しており、普通の生活ができていることに感謝している。

この方の語り一覧

ヨーロッパへ出張中突然の大量下血で発症した。帰国後病院に行くと即入院となりUCと診断された。KT1A1-1

4月に今の会社に入ったのですが、その年の6月にまた突然の大量下血で再燃してしまいました。KT1A4-1

私の場合は全大腸炎型といって、大腸全体に潰瘍が発生するというものだったので、最初からステロイドの大量投与になった。 KT1B1-1

私の場合は、3回に分けて行う手術で、1回目は大腸を全摘して人工肛門を作った。 KT1C3-1

1回目の手術の後しばらく人工肛門を付けたが、確かに不思議なものではあるが、非常に便利なものでもあった。 KT1C4-1

2回目の手術の後と3回目の手術の後に腸閉塞をおこして、これが結構苦しかった。 KT1C4-2

人口肛門を閉じる手術の後、便意はあるがうまく出なくて苦しい時期に、患者会から同病の人を紹介してもらって話を聞いたら、とても気持ちが楽になった。 KT1C4D5

便意をがまんするのはとてもつらいのだけれど、自分でもどうしてほしいかわからないし、言わないので、家族もどうしてあげたらいいかわからない状態で家に閉じこもっていた。 KT1D2-1

最初術後1ヶ月で職場に復帰しようとしたが、全く仕事にならず、また休むことになった。 KT1D4-1

病気をして変わったことと言えば、新しい人間関係ができたりして人生に対する考え方が変わったことかもしれない。 KT1D6-1

便の回数を記録してそれをグラフにして週単位の折れ線グラフにしたら、確実に右肩下がりになっているのが判った。 KT1D6-2

手術をしたことによる夫婦の生活、性生活に影響はないと思う。 KT1D6-3