NPO法人 IBDネットワーク

このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

語って頂いた方のプロフィール KT2

KT2 プロフィール

診断時56歳、 インタビュー時61歳(2012年2月)関東地方在住。2007年に潰瘍性大腸炎と診断され、内科治療のあと手術。術後しばらくは大変だったが、現在は大変元気で障害者の働く、ふれあい喫茶で働いている。息子夫婦と3人暮らし。

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 最初に発症したときの症状は下痢と血便だったが、その後頭痛がひどくなり入院した。その病院でインフルエンザに感染したのがきっかけで潰瘍性大腸炎が劇症化した。内科治療としてはステロイドの他白血球除去療法や免疫調節剤も試みたが効かなかった。患者会に紹介してもらった病院へ行ったら、手術を進められた。その時の医師の話しでは人工肛門になる可能性が8割と言われたが、それでもいいからと、手術を決めた。
 手術後の半年くらいは1日に30回くらいの下痢で、大変つらい状態が続いて、先生に「人工肛門にしてください」って訴えたくらいだった。特に一人で家にいると、トイレのことばかりが頭から離れなくて鬱になりそうだったので、外に出て働こうと思い、老人ホームで少し働いてみた。そうするとちょっと気が紛れて、トイレのこともちょっと忘れられるようになった。精神的なものが大きかったかなと今にして思う。
 その後徐々にトイレの回数も少なくなり、術後4年半経つが、今ではびっくりするくらい元気になり、フルタイムで働きジョギングもやっている。普通の健康な人よりも元気があるんじゃないかとみんなに言われるくらい元気になった。
 ということで、今潰瘍性大腸炎で悩んでいるみなさんに少しでも勇気を与えられたらと思い、インタビューに応じることにした。

この方の語り一覧

会社の人事異動で管理部門になり、人間関係で悩んだのが発病の引き金になったのかなと思う。 CH1A1-1

個人病院に行ってもなかなか診断がつかず、総合病院に行き、大腸の検査をしたところ、大腸の左側に炎症があり、そこでUCの診断がついた。CH1A1-2

4,5年の周期で主治医が変わっている状態なので、なかなか信頼関係というのは、難しいところはあるが、みなさんIBDの専門医なので相互理解はできている CH1A3-1

平成2~3年ごろ、2回目の入院。治療の主体は、ステロイドで、IVH(中心静脈栄養)だけで絶食というのが1ヶ月続きかなりつらかった。その時初めて難しい病気なんだと思った。 CH1B1-1

平成12年ころに大腿骨頭壊死という足の骨の病気になって、手術をした。原因はよくわからないがステロイドの大量摂取かもしれない。 CH1B1-3

ステロイドは累積で約15,000ミリグラムくらいまで行っているので今はもうやめている。 CH1B1-4

寛解になってくると医者も手術は勧めることができない。相対的適応では手術を決断するのはなかなか難しい。 CH1C2-1

当初食事に関しては、低脂肪低残渣が過度に徹底されていたが、スポーツは適度に行っていた。CH1D1-1

潰瘍性大腸炎患者でない両親に病状が悪い時には少しあたったりする。しかし妻は同病なのでそのあたりはあうんの関係。 CH1D2-1

仕事を継続するためにはやはり職場の理解というのが必要で、今の職場ではサポート体制も取ってもらってます。上司に対しても、体調というのは逐次報告して通院の配慮もしてもらえる。 CH1D4-1